やまびこアンテナ

ポジティブ!熱血!論評所♪(σ≧∀≦)σ

祖母への思いと広島行きの新幹線チケット

どうも!やまびこです♪

 

今日は、「買ってよかった2023」の企画に参加する記事を書きます♪

 

今年、「買ってよかった2023」。

僕のNo.1は、「祖母が亡くなった日に買った広島行きの新幹線チケット」です。

 

 

1.祖母の訃報と、祖母との思い出

2023年の初め、祖母が亡くなりました。

祖母は白寿をとうに超えており、足を悪くしてからは、施設でずっと車椅子生活を続けていました。

かつてはバイタリティに溢れていた祖母ですが、耳が悪くなっていたためかほとんど話さなくなっており、「物静かで品の良いおばあさん」という印象でした。

ただ、母からは少しずつ弱っていっているとは聞いており、お迎えが近いことは察していました。

 

母から祖母の窮状を伝える電話が来たのは、そんな中でした。

 

まず来た連絡は「祖母が危篤である」という電話でした。

その電話が来たのは、仕事を終えた17時過ぎごろだったかと思います。

祖母が食事を喉につまらせて病院へ運び込まれ、今まさに病院で延命措置を行っているというのです。

 

僕の実家は両親が共働きの家であり、祖父は僕が幼い頃に亡くなっていたため、祖母は僕の育ての親とも言える存在です。

可能ならば、祖母が亡くなる前に一目会いたい。

そう考えて、実家に帰る手段はないかを必死で探していたところ、母からまた続報が届きました。

 

最初に電話来たときにはすでに、祖母は心肺停止状態となり、心臓マッサージでなんとか息を繋いでいる状況だったそうなのです。

そして、両親は祖母を楽にさせたいと決断し、延命措置を停止したとの連絡でした。

 

祖母は、帰らぬ人となったのです。

 

祖母は、大正の終わり頃に産まれ、太平洋戦争や高度経済成長といった激動の時代だった昭和を駆け抜けて、平成、令和の時代を生きた人でした。

「私は、あんたたちには迷惑はかけない!ピンピンころりでいくよ!」

まだ元気だった頃の祖母は、常々そう言っていました。

そして、まさしくその言葉の通り、祖母は最期まで有言実行の人でした。

 

 

2.その日中には実家へ帰省できないと知る

祖母が亡くなったことで、僕はしばらくの間、呆然としていました。

しかし、祖母が亡くなったのであれば葬儀があります。

何としてでも実家の九州に帰らなければなりません。

 

しかし、どんなに調べても、九州の実家へ帰る手段がありませんでした。

自宅から羽田空港へ行ったとしても、僕が羽田に到着できる時間では、すでに最寄りの空港に行ける便はありません。

また、時間が遅かったこともあり、新幹線でも九州へ到達することはできませんでした。

調べに調べた結論は、「20時頃に品川駅を出発する新幹線に乗れば、広島までは行ける」という事実でした。

 

3.決断と、広島行きの新幹線チケット購入に至るドラマ

次の日の始発の飛行機で帰るか、今日広島まで行って広島発の始発の新幹線で帰るか。

 

どちらの選択を取るのか、僕は数分間ほど迷いました。

しかし、広島まで行くためには、今すぐに出発しなければ間に合いません。

そこで僕は、「今日中に広島へ行き、次の日の広島発の新幹線で帰省する」選択を取る決断をしました!

 

そうと決まれば準備です!

喪服をひっつかみ、身支度に必要な洗面具と2日分程度の下着をリュックに詰め込んで、即、出発しました。おそらく、準備には十数分しかかけなかったと思います。

 

そして僕は、品川駅駅に到着しました。

そのときの時間は、すでに20時を少し超えた時間。乗るべき品川発の新幹線の出発時間まで、あと10分もない時間でした。

 

僕は走りました。

会社から帰る人たちで混雑している品川駅の人の合間をくぐり抜け、新幹線チケットの売り場に到達。その時間であと5分!

 

新幹線チケットの券売機のアナウンスに従って、新幹線チケットの購入手続きを開始するのですが、時間がありません。

普段通りのアナウンスをする券売機。そのアナウンスすらじれったく感じる時間を経て、チケットを購入します。あと3分!!

 

改札をくぐり抜けてホームを確認!

そこからもまた走って、新幹線のホームへ行きます!あと1分!!!

 

やった!間に合った!!!

 

新幹線に、通勤電車のように飛び乗る経験を初めてした瞬間でした。

 

ラインを見ると、19時過ぎ頃から僕の兄弟たちが祖母が亡くなったことに気がづき、いつ帰省するのかという話題が家族ラインで飛び交い始めた状況でした。

僕が、今日中に広島へ行き、次の日の朝一の新幹線で帰省することを告げると、みんな驚愕!

僕以外のみんなは、やっと自宅に帰り着くか、帰省のための準備すら初めていない状況だったのです。

 

4.「広島行きの新幹線チケット」もたらしたもの

あのときに買った、広島行きの新幹線チケット。

それは僕に、様々なものをもたらしてくれました。

 

次の日の朝イチ、午前中の早い時間で自宅に帰ることができた僕は、祖母の葬儀の準備に初めから携わる経験を得ることができました。

葬儀屋との打ち合わせを経験し、葬儀にいかほどにお金がかかるのかを知ることができたのです。

この時初めて、両親が僕や兄弟たちのために、墓守のような仕事をしていたことを知ることができました。

両親は、僕たち兄弟や親戚一同にもしものときがあった際、僕たちが入ることができるお墓を、お金をかけてずっと守ってくれていたのです。

僕はこれまで、そのことを知りもしませんでした。

 

そして、両親や兄弟たちからの信頼を得たことが何よりも大きかったと思います。

誰よりも早く帰省する決断をしたことで、周りから僕を見る目が明らかに変わりました。

僕が帰省してから、色々な方が次々に帰省しましたが、その度に僕がいち早く帰省したことを両親が話すのです。

それによって、親族から僕への信頼が高まったと思います。

 

僕は、祖母にとっての初孫であったため、「祖母と触れ合う機会が一番長かった子供」です。

僕への信頼が高まったことで、亡くなった祖母自体の株も上げることができたと思います。

これが最も大きな収穫だったと思います。

 

両親が僕たち兄弟たちのために影ならがらしてきてくれたことに気がつき、家族からの信頼を得て、祖母の株を上げること。

これをもたらしてくれたのは、「広島行きの新幹線チケット」があったからです。

 

あのときに買った「広島行きの新幹線チケット」こそが、僕の「買ってよかった2023」です。

 

 

3.さいごに

今日は、僕の「買ってよかった2023」について書きました。

今年、僕が買ってよかったと思ったのは、「祖母が亡くなったときに買った、広島行きの新幹線チケット」です。

実家に到達できない新幹線チケットでしたが、少しでも実家に近づく選択をしたことで、祖母の葬儀に初めから関わる経験を得ることができ、何よりも家族からの厚い信頼を得ることができました。

 

実家に到達できない「広島行きの新幹線チケット」。

それを買おうと思ったのは、「祖母に育てられた僕こそが、初めに実家へ帰らなければならない」という想いがあったからです。

祖母にとっての初孫で合った僕は、最も祖母と触れ合う機会が長かった子供です。

そんな僕だからこそ、祖母が誇れる一番の孫でありたい。

その気持ちが、「広島行きの新幹線チケット」を買うという決断に繋がりました。

そしてその決断は、僕だけでなく、祖母の株を上げることにも繋がったと思います。

 

この想いを大切に、これからの人生を生きていこうと思います。

 

 

▲ ここに「買ってよかった2023」を書こう

▶ 【PR】はてなブログ 「AIタイトルアシスト」リリース記念 特別お題キャンペーン
お題と新機能「AIタイトルアシスト」についてはこちら!
by はてなブログ